「真似る」の美学

私が育った関西地方では、子供の頃、他人を罵倒する言葉に「真似し、漫才、田舎の乞食」
という言葉がありました。いつの世も、子供は残酷な言葉を平気で使います。
こんな言葉を浴びせられた友人達は、言葉を発した奴に飛び掛かるか、「うわ~ん!」
言って泣き出すかどっちかでしたが、当時の私はこの言葉にあまり敏感に反応しません
でした。理由は、「乞食」は別にして、関西地方のアイドル的存在の漫才師が入っているし、
真似ることも「そんなに悪いことか?」と思っていたからです。

私の「真似る」美学の発端となった出来事があります。
それは、小学校3年生の時、私は給食を食べるのがクラス1遅かった。
友達はみな、給食をなるべく早く食べて、少しでも遊ぶ時間を確保しようとしていた訳ですが、
私は女子よりも遅く、休み時間後に掃除をする為に教室の後ろにずらされた机の中で、
一人ぽつんと食べているのが毎日の光景となっていたのです。
今思うと、本当に「いけてない」小学生です。
小学校3年にもなると、少々、女子にも意識する頃で、私にも好きな女の子がいました。
この、給食のろのろ人間のレッテルをなんとかしなければ!!
と本気で打開策を考えるようになりました。

そして、ある日、あることに気付いたのです!
クラスの中で一番早く給食を食べる花田君に、「一緒に給食を食べていい?」と持ち掛け、
強引に花田君の正面に座り、花田君の食べるのと全く同じペースで食パンをかじり、
牛乳を飲み、おかずを食べ・・そうやってみたところ、なんということでしょう!
私は初めてクラスで1番(同率)早く給食を食べ終わることが出来たのです!!!
(花田君はかなり嫌がっていましたが…)
「そんなん当たり前やん」て言われそうですが、このことに気付いた私は、その事件以降
「困った時は、真似るのが一番や!」と思うようになり、現在に至っています。

社会人になって、この「真似るの美学」は本領発揮してきました。プライドは人一倍
高い私でも、こと「真似る」ことに抵抗はなかったので、真似て真似て真似まくりました。
当時、新入社員として入った会社には、先述した山崎課長と、これまた凄い先輩である
池田さんと米澤さんという3人のお手本がいてくれました。
私は、この3人を観察し、その中で長所だけを真似ることに全力を尽くしました。
ある時は、話し方を。ある時は、訪問スタイルを。ある時は、企画書の書き方を。
3者3様、良いところがあれば、悪いところもある。当たり前のことですが、一人を
100%完璧に真似るより、3人の良いとこ取りをする方が、絶対良いに決まってます。
そして、自分に足りない物は何かを明確にすることで、自分が「しなければいけないこと」を
はっきりさせることができました。
また、この3人に営業成績でいつか勝ってやる!と強く思える目標が出来たのです。

ついに、入社4年で営業トップになることが出来たのですが、これも諸先輩方のおかげです。
入社当時、正直、自分には実力がありませんでした。それを認めた上で、謙虚に先輩方の
行動や接客の仕方、目標意識、行動管理などを学び、実行し続けたことで、みるみる実力が
ついてきたのです。
何の得意とするものがない自分が、こうして営業トップで居続けられた訳は、唯一、吸収が
早かったことが挙げられます。自分では「スポンジ人間(笑)」だと思っていますが、
悪いことは排除し、良いことだけを吸いげることが出来る「スポンジ人間」になれば、あなたも、
社内で突出した人間になれるでしょう。

これも小3の時、給食食べるのが遅かったおかげで発見できた「真似るの美学」の賜物だと
思う今日この頃です。
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by tadamatsu-ken | 2009-04-03 16:46

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