先見の明
2014年 04月 23日
少なからず書いてきました。
この将来を読み通す力は、営業マンだけでなく社会人として、
身につけておきたい力である。
この力を身につけるには、どんな努力がいるのだろうか?
常にアンテナを張っておくことは言うまでもなく必要だが、
それは、本や新聞を読むことやネットでビジネスサイトをチェックして
おくことで比較的簡単に吸収できることである。
しかし、このスキルを実生活で活かしていくことには、
ちょっとしたセンスを問われる。
今日は、そのセンスをもって『先見の明』を活かし切っている
実例を紹介しよう。
まず、この方々・・
私の好きなROCKバンド『KISS』。
1973年のデビュー以来、約40年にも渡りROCKの最前線で活躍しているバンドだ。
このバンドのキーマンは、ベーシストのジーン・シモンズ。
ジーンは、デビュー当時からバンドのキャラクターづくりを完璧にこなしている。
白塗りメイク、其々のキャラ設定、バンドロゴなど。
音に関しては、そのド派手なビジュアルとは逆に、究極にシンプルな
ロックンロールに徹している。
これは、アメリカ版ビートルズをつくるという、ジーンとポールの
構想を元にされているらしいが、ビートルズのそれと同じく、メンバー全員が
メインボーカルをとれるという音の幅広さ、楽曲のバラエティーが今日までの
成功を支えていることに間違いはない。
ここからは、私の推測だが、ジーンは結成当初から、この長きに渡る成功を
予見していたのではないか?と思うのである。
その代表的な仕掛けが、白塗りメイク。
バンドには、ファンに真似されるようなキャラが必要というのは、
既成の考え方だったが、これを考案したことの理由はもっと別にあると思う。
それは、ROCKバンドを長く続けて行くに必ず障壁になる2つ。
『メンバーチェンジ』と『老い』だ。
この白塗りメイクは、その2つをカバーする必殺アイテムだ。
私も2001年にキッスのライブを見に行ったが、そこで初めて観るキッスの
ステージは、恐らく1970年台から始まっているド派手なステージと何ら
変わらないものだろうと推測される。
ROCK低迷期の現在、黄金期を映像などで知る私たちROCK第2世代は、
今のROCKカリスマのライブを観て、その『老い』に直面してしまい、
出来ることなら、全盛期のライブをみて見たかったと思う。
しかしながら、キッスのライブにはそんな思いを感じさせるものは微塵にない。
オリジナルメンバーが居なくても、歳を取っていても
ド派手な衣装に身を纏い、メイクを施せば、誰もが1970年台にタイムスリップ
することができる。
この考えをジーン・シモンズは遥か彼方昔に考えていたのだ。
それが、先見の明と、その抜群のセンスが成せる技だ!
デビュー当初は色もん扱いされていたキッスは、今度、ROCKの殿堂入りを果たす。
その、派手さが取り上げられがちなキッスだが、多彩な楽曲の数々、そして、
緻密に練り上げられた初期設定が、ビジネス的にも大きな成功を納めている所以である。
もう一人、この日本で同じセオリーで成功を納めた男がいる。
バカ殿は、本当はバカではない・・・
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